ブラブラバンバン

どうもなぁ、自己満足の作品かな



  

青春時代が、美しかったりまぶしかったりするのは、青春時代が過ぎ去った者が思うことで、青春真っ只中にいる者にはその価値がわからないものなのかもしれません。
もう過ぎ去ってしまったからこそ、学園モノや青春モノを懐かしく観に行ってしまうんだなぁ...。

またしても、これも原作はコミックらしいです。
少し冴えない風貌の主人公、高校に入学するも目的もなく過ごしている。下校しようと歩いていると校舎からホルンの音色が聞こえてくる。その教室へ行ってみると、そこには絶世の美女(なんちゅう古い表現!)が恍惚の表情で演奏していた...。

ここから物語りは始まるわけだけど、はっきり言って“期待はずれ”。
ボクは原作を読んでいないから、余計にわからないのだと思うけれど、各々の登場人物たちがしっかり描かれておらず、どうしてこうなるのかまるで理解出来ない。
とにかく、謎のホルンの先輩。「いい音楽を聴いていると、性的欲求が高まる」という設定なんだけど、それがもし事前にあらすじを知っているかチラシなどを読んでいないと、画面を観ているだけではさっぱり理解できないのは、ちびっと問題ありなのではないでしょうか?
そもそも、この高校生たちが何をしたいのかわからない。それは何もボクの年齢のせいだけではないと思うんだけどな。いかにも、長い原作のエピソードのみをつなぎましたって感じがぬぐえない。
もっとも、原作のファンだけを対象にした作品ならそれはそれでもいいのだろうけど...。
弱小の吹奏楽部が大会へ向け、さまざまな紆余曲折がありながらも成長する姿。それを面白おかしく描いている。まぁ、結局、それだけのお話しです。いや、そこまでも到達していないか。原作のコミックのファンのための作品であったのかもしれませんね。

しかし、どうもなぁ。
それなりに面白そうな原作なのに、もう少しストーリーを絞って描けば良かったのに。
また、最近の青春モノってどれもこうなんだけど、あんまり頑張って練習しないなぁ(そういう姿を敢えて見せないというか)。いつの間にか上手くなっていたり、出来たりすることはないんだから、ちゃんと地道に努力している姿は見せた方がいいとおもうけどね。

出演は安良城紅、福本有希など。
まぁ、原作がお好きな方ならお楽しみいただけるのではないでしょうか。
ボクは封切り公開を観逃してしまい、みなみ会館まで追いかけていきようやく拝見しましたが、まぁそこまでして観る価値があったのかどうかは、はなはだ疑問であったような気がします。

おしまい。