ザ・ゲーム/The Game

おすすめの一本です



  

ソウルで拝見した最後の一本。
この時期には「Once Upon A Time」というタイトルの作品も上映されていて、どっちにしようか迷ってこの「ザ・ゲーム/The Game」にする。結局「Once Upon A Time」は未見なのでどうかわからないけれど、この「ザ・ゲーム」が今回観た韓国映画の中では一番良かった。
ちらっと調べてみると、この作品、日本のマンガが原作(新田たつお「チェン爺」)らしい。

タネを明かしてしまうと、このお話しの面白さが半減してしまうので説明しにくいのが、難点と言えば難点。
シンハギュンとピョンヒボンという芸達者の二人が主演。この二人の演技が素晴らしいから、この奇想天外なストーリーが生きる。すなわち、芝居が出来る役者でなければ成り立たないお話し。
しがない貧乏画家であるヒド(シンハギュン)は、ある日大物のフィクサーノシク(ピョンヒボン)からある取引を持ちかけられる...。

ストーリーの意外性ももちろんだけど、その後の演技を成りきって行う二人の姿が、シリアスでありコケティッシュでもある。特にもだえ苦しむピョンヒボンに非凡なものを感じた。
シンハギュンには、こんなシリアスな話しもいいんだけど、たまには底抜けに面白い役にも取り組んでもらいたいな。
その他にも、ヒドと同居している叔父役のソンヒョンジュがシリアスになってしまいそうなお話しをやわらげてくれる。そしてヒドの恋人役のイウンソンがかわくていい!

最近はとんとマンガを読まなくなったので、どんなマンガが描かれているのか全然知らないけど、雑誌だけでも50〜60は出ているし、書店さんでもコミックの棚は膨大な広さ。この中には様々な夢が眠っているんだろうな。そんなお宝の中からどんどん発掘して映画化してもらいたいものです。
それにしても、シリアスだけど面白いストーリーを探してくるのが上手いよね、韓国映画界は。

この映画は何らかの形で日本でも上映されるチャンスがあると思います(劇場公開はどうかな〜?)。その際には、あんまり予備知識を入れないでご覧になることをオススメします。もちろん、待ちきれない方はDVDやVCDでご覧になってもお楽しみいただけると思いますけどね。
ボクはもうこうしてソウルで観てしまったんだけど、日本語の字幕付きでもう一度拝見したいと思います。

あんにょん!