881 歌え!パパイヤ

シンガポールで燃え尽きる!



  

よくわからないけど、素人ののど自慢合格レベルとプロのステージ歌手レベルとそれぞれをひっくるめて、お盆には町内会や有力者が招いて歌謡ステージ歌謡ショー「ゲータイ(歌台)」がシンガポールの各地で繰り広げられるみたい。そのステージに立つのが夢だった二人の女性の物語りです。
シンガポールの方々のこのゲータイに掛ける情熱たるや、ボクにはさっぱり理解できないけれど、凄いものです! どんどんエスカレートしていくその様子には、ただただ驚くしかないですね。
ちびっと調べてみると、このゲータイというステージは、日本で云うと“盆踊り”のようなものらしく、一年に一度里帰りしてくる先達に聞かせるために開くのだそうです。

主人公の二人組み「パパイヤ・シスターズ」を名乗り、活動をし始めるものの、最初はさっぱり人気が出ない。そこで猛特訓を経て、徐々にいろんなステージから声が掛かるようになるのだが、そこに現れたライバルが「ドリアン・シスターズ」(笑っちゃうネーミングだね)。
ゲータイへの出演の仕組みもよくわからないし、そのステージの順番も理解できないけど、きっとシンガポールの人たちにとっては先刻承知のことで、そのへんのやり取りがまた面白いのでしょう(きっと)。
ステージで唄うことが名誉なのか実利なのかもいまいちわからない。後半の展開を見る限り、あんまり(ほとんど?)収入面での実利はなさそうだけど...。

そんなこんなんで、ステージ(歌や踊りや衣装など)あり笑いあり涙(?)ありで、どたばたとお話しは進む。そして後半に入ると、実はこの二人のうちの一人がガンに侵されていて余命いくばくも無いことが判明していく...。
果たしてパパイヤたちは、ドリアンたちの執拗な嫌がらせをはねのけて栄光のステージを勝ち取れるのか?!

難しいことは考えずに、スクリーンを眺めていたらいいと思います。ステージも衣装もチープだし、歌も踊りも垢抜けないけど、そんなこと関係なく何故か“懐かしさ”を覚えるし、知らず知らずのうちにパパイヤたちを応援したくなってくるんだから!

ラスト。
翌年のゲータイ。一人になったパパイヤのステージ。里帰りしたもう一人のパパイヤが観客の中からそっと応援している姿にジーンとします。ハイ。

おしまい。