奈緒子

どうもいい加減なつくりが気になる!



  

全く盛り上がりに欠ける展開。子供だましもいい加減にしてほしいとさえ思った。このお話しは、ひょっとしたら原作のコミックがあって、それを読んでいる人だけを対象にしているのか? 読んでいる人にだけ面白さがわかって、読んでいないボクだけが、ひがんでこう受け取ってしまったのだろうか?

難クセを付けようと思えば幾つでも挙げられるのだけれど、ここでは三つだけ。
まず、一つ目。どうして奈緒子(上野樹理)が波切島へ行くのか。その動機付けが果てしなく不可解であること。奈緒子をスンナリ受け入れる彼等も彼等だけど...。
二つ目は、雄介(三浦春馬)は陸上専門誌からも注目される期待の短距離ランナーであるのに、こうも簡単に駅伝に乗り換えられるものなのか。それに、短距離のエースは、イコール長距離の超高校生級なワケないやんか...。
そして、三つ目は、全く有り得ないレース展開。
そもそも、この作品には陸上とか駅伝とかに対する愛情が全く感じられない!

お話しとして盛り上がるポイントは幾つもあったのに、それらはサラっと流されている。いたずらにストーリーが追っているのは、(青春)映画のツボを敢えてハズシているとしか思えない。
例えば、選手選考。例えば、先生の死。どうして合宿であれほどバラバラだったチームが予選ではあれほどまとまれたのか...?
どうして舞台が長崎なのか? それは、原作の舞台が長崎だったから、何も考えずに長崎にしたのか。それでもいいけど、そうならせめて地元の高校生は長崎の言葉を話すのが自然だし、主人公の雄介の父親と幼馴染の西浦先生(笑福亭釣瓶)がず〜っと大阪弁なのも、全く納得できない! 観ている人をバカにしているとしか思えない。スクリプター出て来い!

それにね、第一、上野樹理ちゃんにいまさら高校生役はどうなんだろう?
情熱次第で、もっともっといいお話しになるはずなのに、これでは原作も浮かばれないだろうなぁ...。

久々の、広島・横川。この回のお客さんは片手未満と本当に淋しいものでした、はい。

おしまい。