カンフー・ハッスル 

観てなんぼの楽しい映画です



  

香港の作品をメジャーな映画館で、しかもロングで公開されていることに、こっちはまったく慣れていない。おかげで、ついつい観逃してしまいそうになった。しかも、近所で上映しているのは日本語吹替版ばかりで、字幕版はやっていない。おいおいお子様向けではないのやから、字幕版中心でお願いしますよ...。
で、たどり着いたのが、いつものように動物園前シネフェスタ。結局、慣れたスクリーンに足が向いてしまうんですね。

お話しそのものは、楽しくてわかりやすい。お金もコネもなく、香港の街で一旗上げようとしている若者が、ひょんなことから黒社会の一員となり、その後本当の自分に目ざめて、めでたしめでたし。大人から子供まで楽しめるお話しに仕上がっていると思います。
正直言って、本編を観るまで、こんな簡単な粗筋も知らないほど、情報には触れないようにしていた。前作の「少林足球」に引き続いて、楽しくて罪が無いお話しであろうと見当はつけてはいたけどね。この映画の良いところは、ずばり「楽しい」ことだと思います。

今でもこんなところあるんかいな、と思ってしまうような貧民窟「豚小屋砦」。この一つの建物が、コミュニティを形成している。そこへ、香港の黒社会でのしあがってきた「斧頭会」が悪の手を伸ばしてきた。
そこへ登場するのが、我らがチャウシンチー。斧頭会の名を語ってこの豚小屋砦で一儲けしようと乗り込むのだが...。まぁ、百戦錬磨のこの豚小屋砦の住民には全く歯が立たない、歯が立たないどころか、袋叩きに合い、ダッシュで豚小屋砦を後にするはめに...。

まぁ、いろいろ見所はあるけれど、ボクにとって嬉しかったのは、贔屓のラムシューが、しょうむない役で活躍してくれたことでしょうか。それ以外もwebで確認すると、往年のスターなどが大事な役で出ていたらしい。そのへんがレトロな時代設定ともマッチして、面白かった!

とにかく、この映画は「観てなんぼ」という世界。観ないでああだこうだと論じるのはどうかな。深みはなく、あんまり後を引かないだけに、楽しく堪能していただきたいですね。
エピソードはともかく、飴の女の子(ホアン・シェンイー)はなかなかかわいかった。今後に期待です。

おしまい。