「海辺へ行く/Bloody Beach」

ちょっと不思議な映画


  

西宮北口から関空まではリムジンバスでおよそ1時間半。その関空からインチョンまでもおよそ1時間半。ソウルは行こうと思えばほんとにいつでも行ける距離。それでもなかなか行けないけどね。
飛行機に乗っている間は本でも読もうと思っていたけれど、数ページ読み進めただけでまぶたが重くなってきた。全日空は機内食も出ないから、そのまま着陸の軽いショックで機体が揺れるまで眠っていた。

毎週火曜日の16時から観光公社の本部で英語字幕付きで映画の無料上映がある。この日はたまたま火曜なので行ってみました。
なかなか立派なホール。観光公社には何度もお邪魔しているけど、ここにこんな施設があるとは知らなかった。でも、お客さんはボクともう一人だけ。淋しい...。まぁ、聞いたこともない作品やしな。
フィルムでの上映かと思ったら、プロジェクターでの上映。画面の鮮明さ加減で判断するとDVDではなく、ビデオかVCDの再生のようです。おまけに画面の左上スミには【SAMPLE】の表示がずっと出ていました。

ちょっと不思議な作品。

冒頭に出てくる女の子は汽車に乗り、終着駅に着いても列車のトイレの中にいて、可哀相にそのまま刺し殺されてしまう。
いきなりだったから、このままもう出てしまおうかと思ったよ。
インターネットで知り合った八人の男女が、海辺にある別荘で休日を過ごす。いわゆるオフ会。ただ、別荘に着くことなく一人は既に死んでしまっている。

知っている俳優さんはヤンドングンだけで、後は残念ながら知らない人ばかり。一応、主役(?)の女の子はなかなかかわいい。

観ていて、怖さや恐ろしさでゾクゾクすることはほとんどない。気味が悪いシーンは結構あるんだけれどなぁ。
このストーリーの難点は、どうして犯人が殺人をするまで思い詰めていたのか、その動機があまりにもサラッと描かれすぎていることでしょうか。それとも彼は単なる「殺人鬼」だったの?
割と軽いノリでサラッと終わってしまいます。スプラッター・ホラーと言うよりも、ちょっとだけ怖い青春映画っちゅうノリでしょうかね。二つ目の殺人事件が起こるまで、この7人が浜辺などで繰り広げるバカ騒ぎはなかなか楽しそうで、眩しい! 浜辺に砂で作ったPCが夜に動いて欲しかったなぁ。
多分、日本で上映されることもないと思います。

この観光公社での無料上映会は月替わりで作品が変わります。大作が上映されることもありますので、観光公社のweb-siteでチックしてみてください。
上映開始直前にちょっとしたお土産を配ってくれます(いきなりだったのでびっくりした!)。チャンスがあればどうぞ。
ちなみに今後の予定、4月は「疾走」(1999年)、5月「風の丘を越えて〜西便制」(1996年)、6月「J.S.A.」(2000年)、7月「オー! スジョン」(2000年)、8月「美術館の隣の動物園」(1998年)、9月「イルマーレ」(2000年)、10月「反則王」(20000年)、11月「豚が井戸に落ちた日」(1996年)、12月「アウトライブ〜飛天舞」(2000年) と発表されています。なかなか良いラインアップでしょ。時間は16時から。

おしまい。