「シルミド/SILMIDO」

03/Jul./2004

  

「シルミド/SILMIDO」2003年の韓国で最大のヒットをとばした大作。
“シルミド”とは漢字で“実尾島”書くと無人島のことで、嘘か誠か北朝鮮の金日成を暗殺する部隊を訓練する秘密基地があったらしい...。
1971年に韓国で、ソウルへ向うバスが24名の武装した軍人に乗っ取られ、激しい銃撃戦となる事件が実際にある。暴動として処理されたこの“シルミド事件”の真実を追求して描かれたのがこの映画。

主人公のソル・ギョングはヤクザ。警察に捕まり、裁判の判決は死刑。その後、獄中で軍人のアン・ソンギから持ち出された条件は、北朝鮮の大統領暗殺部隊として軍隊に入れば、刑は免除するという。
こうしてソル・ギョングは、そんなならず者達を集めたシルミドの訓練所へ到着する。

そこで毎日行われる厳しい訓練。
軍隊ってやっぱりこんな訓練してるんだろうか。超体育会系みたいな、根性根性ド根性みたいなところ。僕なら一日でヘコタレテしまいそうだ。
撮影とはいえ、皆やっぱり頑張ってるなぁ、筋肉ムキムキになってました。韓国は徴兵制があるからやっぱり皆強いのかな。

ソル・ギョング、アン・ソンギの演技はいうまでもない。
アン・ソンギは「黒水仙」の時はやけに老けてたけど、なかなかどうしてやっぱりまだまだ元気ですな、筋肉ムキムキに思えた。
他には班長の一人を演じてたのが、「ガン&トークス」で狙撃の達人を演じていた(豊川悦治に似ていた)チョン・ジェヨンとは最後まで気付かなかった。全然役柄が違うのにもなかなか感心。他には、副隊長の怖い目つきもどこかで記憶があると思えば「火山高」の悪役教師のボスを演じていたおっちゃんでした。

しかし最後がどうもなぁ。

追い詰められた末、北へ亡命するのか、はたまた自分達の意志で金日成暗殺へ向うのか、と思っていたらまさかソウルへ向うかとはなぁ。
おまけにバスジャックして、そりゃあ包囲されるのが当然だ。これはちょっと同情する余地が無かったね。まぁ真実と言われることを題材に話が造られているから、それはしかたがないのかナ。

次回は「メダリオン」をご報告します。