#022・春風

雪のように多くの花をいっぱい付ける

(2004/Feb./21撮影)

春風は匂い椿と呼ばれる一群に属している。その割には、かぐわしい香りが漂ってくるわけでもなく、花に鼻を近づけても甘い香りがするわけではない(どうしてだろう?)。

これは宝塚の園芸店で購入。最も昔から拙宅にあるツバキのうちのひとつ。
すぐに地植えにしたら、ぐんぐん伸びて大きくなった。小ぶりの花がたくさん付く。春の一歩手前に咲く。木全体に雪が積もったように咲く。
この花が咲き始めると「もうすぐ春なんやなぁ」と思ってしまう。春風を合図にしたかのように、他の春咲きのツバキのツボミも膨らみ始める。

花は純白ではなく、ごくごく淡い桃色。極めて多花性。強健で元気。葉はツバキにしては小さく、薄く、色も薄い。
ヤブツバキではなく、南方のサザンカの血が濃いようです。ただ、花はぽとりと落ちる。しかも、花の命は他のツバキに比べて短い(すぐに落ちる)。

ずぼらな性格の人にも向くかな。鉢植えでも丈夫に育つ(と思う)。ちょっと正統派ではないかもしれないけど、初心者の方にもオススメの一種だと思います。
花の姿もなかなかイイですよ。
(文:04/02/28、写真:04/02/21)

 

極薄桃 猪口咲 一重 小輪 多花性