ハリー・ポッターと炎のゴブレット

エマ・ワトソンも大きくなったなぁ



  

あれは、豪雨の中。ビッグアーチでサンフレを応援し、しかもレッズに粉砕されすっかり意気消沈してクルマを運転させていたとき...。
ず〜と観逃し続けていたポッターが岡山の玉野で上映されているのは知っていた。雨に濡れているうえに気持ちも萎えている。このまま山陽道を東へ走り西宮まで戻ってしまおうかと迷っているうちに、何故か倉敷ジャンクションで早島へ向けて右折してしまった...。

最初の「賢者の石」は日本語版も1冊で、そう束も厚くなかった。それでも、いざ映画化されるとなると随分エピソードは端折られていたし、小説のダイジェスト版という印象は拭えなかった。それが今回の「炎のゴブレット」は静山社版の小説でも上下二冊組、ペーパーバック版では「賢者の石」の束は3倍以上ある。これじゃぁ例えダイジェスト版であったとしても映画は6時間はかかってしまいそうだ。物語そのものを追うのではなく、果たしてどんな風に表現されているのか、そんな興味がある。それにボクとしては前三作を観ているだけに、今回観逃してしまうのは、ごっつい“悔しい”のだ。

この「炎のゴブレット」を観る人で、いろんな意味で初めてハリー・ポッターに触れる人はまずいないんだろうな。そういう前提でこの映画は描かれている。
小説でもそうだけど、前置きやこれまでのおさらいはきれいさっぱりとない。スカッとない。すなわち、いきなりズバっと本編に入る。そりゃそうだ、このい人がポッターで、彼がロンなんて説明しなくても誰でも知ってるでしょ。そういう潔い姿勢がいいね。
上映時間にある程度のシバリがあるから、お話しに“深み”がないのは仕方ない。思うに、もう少し大胆な解釈というか演出があってもいいんじゃないかな。ボクとしては、ポッターとロンの反目をもう少し描いて欲しかった。いやいや、欲を出してはそれこそキリがない。

それにしても思うのは、子供たちの成長の早さ。次回作ではこの三人ではもう無理かな。淋しい気もするけど、それも仕方ないか。このポッター、ロン、ハーマイオニーを演じた三人はこれからが大変だよね。一生言われ続けるのだろう。実際にイライジャ・ウッドもそうだもんね。
今まで「どんなのかな?」と想像して、でも結局自分の頭の中では想像しきれないものが次々と映像となってスクリーンで繰り広げられのは実に楽しい。楽しい反面、がっかりしてしまうことももちろんある。その最大な点が、ポッターの初恋の人(?)チョウ。予告編で姿は見ていたけど、彼女はボクのイメージとは全く違った。アジアンビューティーな少女はもっともっと他の女の子がいたでしょう...。そう思わずにはいられない。いや彼女こそが、西洋人が連想するステレオタイプの東洋人の少女を体現してるのか。

次作は「不死鳥の騎士団」。これも上下二冊組。
果たして映画化されるのか不明だけど、まず間違いなく映画化されるでしょう。前回も書いたけれど、この一話を最大3時間の一本の映画にまとめるのは苦しい、だから、映画もせめて上下の二本にすればいいと思う。都合5〜6時間になっても、皆さん映画館へ行くと思う。原作を読んで、なおかつ今までの映画を観ている人は絶対に観るからね。
ここまで来たら「映画がいい」とかそんなレベルではないと思う。とにかく後三作、どんな結末が用意されているのかは知らないけど、頑張って撮ってください。世界中のファンが待ってるょ!

今回お邪魔したのは、岡山県の玉野市。ここにある天満屋のショッピングセンターの3階にある映画館「キリンシネマ」。スクリーンが二つあって、親しみやすい雰囲気ですね。最終回だけを観るときは料金が割引になっています。確か1,000円だったはずです。割と観やすいレイアウトで、ビールを片手にスルメを食べながら映画を楽しみたい、そんな気になりました(この日はクルマだし、ビールやスルメを買う時間もなかった...)。
次回も広島からの帰り道になら寄ってもいいかな。

おしまい。