コックリさん

背筋が凍った



  

“コックリさん”とはなんとも懐かしい響き。
その昔、ボクが小学生だったかそれとももう中学校に上がっていたのか、それは忘れてしまったけれど30年ほど前のこと。なにやら妖しげなその響き。机の上に白紙を広げ、何人かの手でペンを支えるとコックリさんの霊がペンに乗り移り何か文字を現す。放課後、薄暗い教室で実験をしたことがある(ような、ないような...)。
ボク自身、霊感が極めて低いので何にも起こらなかったけどね。

このコックリさん、韓国では“プンシンサバ(分身娑婆)”と呼ぶらしい。
韓国の片田舎にある女子高が舞台。クラスメイトからイジメにあっている三人組。放課後の教室でコックリさんの霊を呼び出し、イジメグループに呪いをかけるところからこの話しは始まる。

ちょっと乱暴な作りで、ストーリーの展開も雑。もし、冷静に観ていたらやたらと穴が目立つ作品だったに違いない。
が、正直に言って冷静に観ていられない。今まで観てきた映画の中でも屈指の怖さ。
今、こうして思い出すと、どうして、どこが恐かったのかさっぱりその理由がわからないのだけれど、上映中はとにかく恐かった!

場内は100人を少し割るほどの入り(ピカデリーだから器が大きい)。若い女性が多かったけれど、まぁいろんな年齢層のお客さんが入っていた。ボクの斜め前には初老の夫婦、このお二人どうしてこの映画を選ばれたのかはわからない。
で、30分ほど過ぎて、どんどん人が死んでいく最初のヤマ場に入ったところで出て行かれました。その後も、バラバラと何組か途中退出者が...。ボクは出て行こうとは思わなかったけれど、恐かった! こんなおっさんがそんな風に感じるんだから、ほんまに恐かったのかな?

でも、今考えるとバカらしいお話しなんだけどね。
それは、監督以下制作スタッフの勝利でしょう。

もうピカデリーでの上映は終了しています。ビデオやDVDでご覧になっても、そんなに恐さは変わらないと思います。但し、頭を冷やさず、一気に観てくださいね。

おしまい。