ヒロイック・デュオ−英雄捜査線−

香港映画の実力を...


  

このどころ怒涛の勢いで公開され続ける韓国映画。中にはしょうむないのもあるけれど、ほとんどがなかなか良く出来た映画。この韓流は本物だろうか?
そして、韓流の勢いに最も割を喰っているのが、間違いなく香港。

先日、ちょっと気になる台湾の新人歌手(王心凌・シンディーワン “愛[イ尓]〜Cyndi Loves You” もちろん、女の子です!)がいて、彼女のCDを探しに行った。あればもちろん買うつもりだった。
ところが...。まず、阪神の中にあったBreezはいつの間にか閉店している。マルビル地下のTowerRecord、HepFiveのVirgine、LoftのWave。梅田の主だったCDショップを周ったけれど、どこにもない。
そのCDがあるとかない以前に、各CDショップのアジアコーナーの面積は変わっていないものの、香港台湾ものの占める割合が極端に減っている。以前はコーナーの7〜8割はチャイニーズポップスだったのに、今では2割もあるかどうか。しかも品揃えは目を覆いたくなるような悪さ。その代わりにK-popが幅をきかせている。この変貌には唖然とするばかり。
結局、どこにも見つけられず、阿部野橋にあるチャイセンへ足を向ける。が、しかし。頼みの綱のチャイセンにもない。う〜ん、これって一体。せっかく行ったので、他のCDやVCDを買ってしまった。

こんな風に、音楽でも韓流。映画でも韓流。
そして、香港映画が公開される本数が極端に減っている。秋にも公開されるはずだった「無間道2(インファナルアフェア2)」は未だに、何のプロモーションも始まらない。本当に公開されるのかな?

さて、ようやく「ヒロイック・デュオ」のお話し。
そうそう、こうやってかなり強引にお話しが展開されるのが香港ものなのね。
イーキンが刑事役。レオンライが殺人犯として投獄中の心理学の権威。そして、フランシスンが黒幕。カリーナラムがイーキンの恋人役(彼女はこんなにぽっちゃりしてたのかな?)。

催眠術にかけられた警官が署内の証拠保管庫からある証拠を盗み出した上に、保管庫に放火するという事件が起こった。そしてこの警官は自殺してしまう。
捜査を担当しているイーキンは、現在服役中のレオンライを呼び出し、捜査に協力させるが...。

残念なのは、香港の繁華街の雑踏があんまり出てこないところか。舞台は室内や屋上、あるいは新界の防波堤などで、ちょっと雰囲気が味わえない。カーチェイスも高速道路が多かったしね。

結局、お話しはハッピーエンドとは呼べないような、ちびっと哀しい結末を迎える。
なにかもう少し違うお話しの膨らませ方もあったのではないかとも思うけど、こんなものかな。
決して、必見の出来とは申しませんが、お時間があればどうぞ。残念ながらシネフェスタでの上映は終了してしまいました。近いうちにビデオかDVD化されるでしょうから、それからで充分です。

しかし、数少ない香港映画の上映なんだから、もう少し選んでほしいよな。イーキンとレオンライが出てるからではなく、中身で勝負できるような映画にして「香港映画もまだまだ捨てたものじゃない」という印象をお客さんに与えて欲しいよ。

この晩のシネフェスタは両手ほどの入り。レイトなのに、ボク以外はすべて女性のお客さんでした。

おしまい。