「ダブルス」

予想外の面白さ、香港でリメイクしてよ!


  

暑い!
少し前に「7月は暑いのが当たり前」なんて思っていたけど、こう毎日毎日、来る日も来る日も暑いと「やってられへん」。なんとかならんのか、この暑さ。なんだかんだと言っても、あと2カ月は我慢の日々ですね。

今回観てきたのは、日本映画で「ダブルス」。東京では少し前に公開されていた作品。大阪でもようやく公開されました。少し前まで、テアトルで映画を観るたびに予告編をやっていたのに、僅か一週間のみの上映期間とはちょっと淋しいね。木曜日の最終回で、お客さんは9名だけでした。

正直言うと、このところ面白くない映画が続いていたので、観に行った当日まで、「行こか、やめとこか」と迷っていた。でも、これが意外と面白くて楽しい映画に仕上がっている。「拾いモノ」です。久々に「なんや、こんなオモロイ映画も上映されてんのやん」って感じ。

「のり」が香港の映画みたい。 萩原健一と鈴木一真の二人が繰り広げるエレベーターの中での密室劇が主な舞台。この二人であるビルに強盗に入るというお話し。
でも、二人はネット上で知り合い(ネット上で知り合うのは男女だけじゃなくて、最近は強盗のパートナーも募集してるんや!)、この晩にビルの前で初めて会った。鈴木の計画とコンピュータ技術、鍵師・萩原のアナログ的な腕前が上手くかみ合って、二人は6,000万円の強奪に成功する。
ところが、意気揚々とビルから引き上げる途中に、二人はエレベーターの中に閉じこめられてしまう。鈴木の計画にもコンピュータがはじき出したシュミレーションにも無かった緊急事態だ。

この異常事態に絡めて、二人の素性が徐々に明らかにされていく。
エレベータからの脱出のシュミレーションをする中で、時間が逆戻りするところなんかは、数年前に観たドイツ映画「ラン・ローラ・ラン」のようです。
最後にはちゃんと「おち」も用意されていて、なかなか上手い仕上がりになっています。
派手なアクションやCGを駆使した場面があるわけではないんだけど、「しっかりツボを押さえれば映画は面白いよ」と教えてくれるような作品でした。
鈴木一真をニコラス・ツェー(サム・リーでも面白いかも)、萩原健一をエリック・ツァンでリメイクしてもらいたいなぁ。

でも、ひっそりと、話題に上ることのないまま、もう上映は終了してしまいました。

おしまい。